診療案内

TOP > 診療案内

眼科一般診療

General practice

当院では、近視・遠視・老視・乱視・斜視・弱視、白内障、緑内障、糖尿病網膜症、飛蚊症・光視症、ドライアイ、流涙症、眼瞼痙攣・顔面痙攣、眼精疲労、加齢性黄斑変性、コンタクトレンズ処方など、幅広い疾患の検査・治療を行っています。
その他、白内障等の日帰り手術などにも対応していますのでお気軽にご相談ください。なお、手術後は経過観察のために通院が必要です。

【目がおかしい?こんなときは!】

目が疲れる 遠視、近視、乱視、老視、ドライアイ、眼精疲労、眼瞼痙攣・顔面痙攣
目が痛い 角膜・結膜異物、結膜結石、帯状疱疹、ドライアイ、表層角膜症、角膜びらん、角膜潰瘍、糸状角膜炎、急性緑内障、目の疲れ(眼精疲労)、さかまつげ
目が赤い 結膜炎、結膜下出血、瞼裂斑炎、ドライアイ、翼状片、虹彩(毛様体)炎
まぶしい 白内障、表層角膜症、角膜ヘルペス、虹彩(毛様体)炎、ぶどう膜炎、急性緑内障
涙が出る さかまつげ、花粉症、表層角膜症、角膜ヘルペス、白内障、鼻涙管閉鎖(狭窄)、先天性鼻涙管閉鎖(乳幼児)、涙点閉鎖、涙嚢炎
目がかわく ドライアイ(乾燥性角結膜炎)、眼精疲労、コンタクトレンズ、膠原病
目がかすむ、視力がわるい 遠視、近視、乱視、老視、白内障、緑内障、ドライアイ(乾燥性角結膜炎)、眼精疲労、視神経炎、角膜の病気、網膜の病気
急に見えなくなった 網膜中心動脈閉塞症、網膜剥離、硝子体出血、急性緑内障、視神経炎
見えないところがある・視野が欠けている 網膜剥離、網膜静脈閉塞症、網膜動脈閉塞症、緑内障、視神経の病気、頭蓋内疾患
視野の中心が見えにくい、ゆがむ 中心性漿液性脈絡網膜症、黄斑上膜、特発性黄斑円孔、加齢性黄斑変性症、視神経炎
物が二重にみえる 眼筋麻痺、白内障、遠視、近視、乱視、老視、糖尿病、頭蓋内疾患
目の前に黒い点や光がみえる 飛蚊症、光視症、硝子体出血、網膜剥離、網膜裂孔・円孔、ぶどう膜炎

上記以外にも、目の違和感や症状がございましたらご相談ください。

白内障

白内障とは水晶体という目の中のレンズが濁ってくることで、かすみや視力低下がおこります。
水晶体は若いときには透明ですが、年をとると濁りがでてきます。この水晶体に濁りがでたものを白内障と呼びます。
白内障の症状として「かすんでみえる」、「まぶしくなる」、「暗くなると見えにくい」、「一時的に近くが見えやすくなる」、「二重、三重に見える」などがありますが、水晶体の周りから濁ってくる場合、中心部がきれいな初期には視線の邪魔をしないので症状がありません。

治療

発症初期には点眼薬で進行を抑えます。白内障の治療というと、手術というイメージが強いかもしれませんが、必ずしも手術をするとは限りません。進行していない初期の段階であれば、目薬を点眼して、様子を観察していきます。
しかしこの目薬は白内障の進行を遅らせるためのもので白内障を治療する効果はありません。現在のところ、手術以外に有効な治療法はありません。日常生活に支障をきたす場合は手術が必要となります。

視力検査表
視力検査表

緑内障

緑内障とは失明にいたる目の病気です。なんらかの原因で視神経が障害され視野(見える範囲)が狭くなる病気です。症状はゆっくりと進行し、多くの場合自覚がないのですが放置すると失明にいたります。したがって、早期に発見し適切な治療を受ける必要があります。わが国では40歳以上の人の約20人に1人、60歳以上の人の約10人に1人いるといわれており、日本の失明原因の第1位となっています。(2位は糖尿病)

急性緑内障(緑内障発作)

目の中の水の出口である隅角が狭い人におこりやすく、隅角が閉塞すると急激に眼圧が上昇し、突然の視力低下、眼の痛み、充血、頭痛を起こします。また気分が悪くなって嘔吐したりします。この様に発作的に症状を起こし高眼圧が続く場合は1~2日で失明に至ることもあります。早期に診察を受けて治療しないと、神経や血管に悪影響を与えて視力回復が困難になります。

治療

速やかに眼圧を下げねばなりません。その後レーザー照射を行って虹彩に小さな孔を開け(レーザー虹彩切開術)眼内の水の流れをスムーズにしたり、眼の症状によっては手術治療が必要となります。

慢性緑内障

慢性緑内障の場合は、自覚症状が全くないか、極わずかで、自分で気が付かない間に発病し、何年かを経て進行する場合が多いです。
初期の間は無症状で経過します。しかし、そのうち少しずつ視神経が障害されて、視野つまり見える範囲が狭くなり、最終的には視力がおちてきて、放置すれば失明にいたります。

治療

目薬で眼圧を下げることが基本になります。緑内障のタイプや病状の進行の度合い、視神経の状態、視野の状態などを総合的に判断して、目標とする眼圧の値を決め、その目標値を常に維持できるように、目薬でコントロールしていきます。
目薬で眼圧のコントロールができない場合は、手術治療が必要になります病気の進行を食い止めることが目標になります。

視野検査
視野検査

飛蚊症・光視症

飛蚊症とはなにか

目の前に黒い点のようなもの、髪の毛のようなもの、または水玉のようなものが動いているのに気付くことがあります。集中して物を見ているとき(テレビなど)は気になりません。それは視線を動かすと一緒についてきます。目に何か付いているのかと思って目をこすってみても取れないし、虫が目の前を飛んでいるように感じます。これを医学的に飛蚊症といいます。

飛蚊症はなぜおこるのか

目の中は硝子体といって透明な生卵の白身のような液体がつまっています。この中に混濁ができると、明るい方を見た時にその濁りの影が目の底の網膜に映り飛蚊症として感じるのです。この硝子体混濁は、ほとんどが老化などの硝子体の変性が原因で心配はないのですが、若い人にもおこりますし、目の中の出血や網膜裂孔・網膜剥離、炎症等の治療が必要な病気の可能性もありますから注意が必要です。飛蚊症を自覚したら眼科で診察を受けましょう。

光視症

「薄暗いところで目を動かすとの端のほうに稲妻が走るように光を感じる。」これが光視症といわれるものです。老化により水分が抜けて縮んだ硝子体はやがて目の中の壁から浮いてしまいます(後部硝子体剥離)。これ自体は異常なことではなく年齢の変化でおこる正常な現象です。まだ硝子体が浮いてないところが目を動かすことで網膜をひっぱり、この刺激が光として感じられるのです。

双眼倒像鏡による眼底検査
双眼倒像鏡による眼底検査

糖尿病網膜症

血糖値が常にコントロールされていれば、糖尿病網膜症の発生は避けられます。しかし、いったん糖尿病網膜症で眼底に出血したりしますと、その後、血糖コントロールを十分にしても、網膜症そのものは進行していきます。
網膜症は進行程度にしたがって単純、前増殖、増殖の三段階に分けられます。 初期の段階の単純網膜症では自覚症状がまったくなく、網膜出血や白斑などは内科的に糖尿病を治療することで消退します。
さらに進行すると網膜出血や血管の異常が多発する前増殖網膜症や増殖網膜症となり、内科的な治療だけでは網膜症の進行を抑えることはできません。眼科的にレーザー治療や網膜症の程度によっては手術治療が必要になります。

治療:レーザー光凝固術

これは進行した網膜症である前増殖網膜症と増殖網膜症の場合に、網膜の虚血部へレーザー光を照射し熱で凝固する手術で異常血管の発生を防ぎ、消退を促します。
しかしレーザー治療は網膜症の進行を防ぐためにおこなわれるもので視力の回復を目的としたものではありません。したがって、レーザー治療はその好機を逃さずに実行することが重要です。
進行した前増殖・増殖糖尿病網膜症の場合、眼内の手術(硝子体手術)が必要になります。

網膜光凝固術
網膜光凝固術

加齢性黄斑変性

年齢が高くなると発症しやすくなる網膜などの老化現象が主な原因と考えられています。また喫煙者は発症する頻度が高いことがわかっています。また大腸炎、高血圧、偏った食生活、遺伝子などの関与も指摘されています。症状としてはものが歪んで見えたり、中心部が見えずらく視力も悪くなります。急激に進行し視力低下する「滲出型」と症状の進行が緩やかですぐに視力低下も起こらない「萎縮型」があります。

治療

年齢による変化ですから完全に良くなる方法はありません。視力を維持するために最近では抗VEGF療法(硝子体注射)、光線力学的療法(PDT)、レーザー光凝固術、手術治療などが試みられています。
また予防的なサプリメント等も推奨されています。

眼底三次元画像解析
眼底三次元画像解析

近視・遠視・老視・調節緊張(仮性近視)

屈折と調節

物にあたった光は反射して私たちの目に入り、角膜で屈折しさらに水晶体で屈折して網膜に像を結び、私たちはものを見ることができます。 近い所を見るときは、水晶体がその弾力によって厚くなり網膜にはっきりとした像を結びます。反対に遠くを見るときには、水晶体は薄くなり網膜にはっきりとした像を結びます。このような働きを調節といいます。
正常の人の目を正視といいますが、正視では目を休めた状態(調節が働いていない状態)で遠方の物が眼底の網膜上にはっきりと像を結ぶように屈折します。だから正視の人は遠くを見ているときには疲れません。ところが・・・

近視

目に入ってきた光が網膜の前方に像を結ぶ屈折状態を近視といいます。近視は眼球の前後径(眼軸)が長いか、角膜・水晶体の屈折力が強いかによっておこります。眼軸が長いためにおこる近視を軸性近視といい、屈折力が強いためおこる近視を屈折性近視といいます。これは遺伝的要素によるものが多いのです。

治療

現在近視を完全に治す方法はありません。現在の見え方に不自由を感じればメガネかコンタクトレンズを使用し、度数が進めばそれに合わせてレンズの度数を調節するしかありません。
近視の子供さんは学校で黒板が見えない等の支障があれば早くメガネを作ってやるべきだと考えます。

手術で近視が治ると話題になっています。確かにメガネやコンタクトレンズを使用せず良好な視力を得られます。職業上メガネやコンタクトレンズの使用が困難な方には良い治療といえます。しかしなかには手術の適応がなかったり、思ったとおりの効果が得られないなどのいろいろな問題もあります。手術を考えられている方は専門の医師に良く相談され、納得した上での手術をお勧めします。
ここで一つだけいえることは、まだまだ成長の途中である子供の場合は手術を受けることはできないということです。

遠視

眼軸の短い目が遠視となります。正視の人は遠くを見ても疲れませんが、遠視の人は眼軸が短いために、網膜の上で像を結ぶためには調節力を働かせて水晶体を厚くする必要がありますから、遠くを見ていても疲れます。近くを見るときにはさらに調節力が必要で、より疲れてしまいます。子供や若い人は調節力が強く、軽い遠視であればメガネをかけなくても遠くは良く見えますし、目の疲れも感じません。しかし中高年になって調節力が衰えてくると、目が疲れ易くなり、とくに近くの方がぼやけて見えづらくなります。また子供さんの強い遠視の場合はメガネで矯正してあげないと弱視や斜視の原因となります。

治療

目が疲れたり、見え方が悪く不自由を感じるのであればメガネが必要です。これらを我慢できる人はメガネをかける必要はありません。かけないから悪くなるということはありません。しかし子供さんの遠視の場合は弱視につながる恐れもありますので必ず眼科での診察を受けてください。

老視

老視と遠視を同じと思っている方がありますが、これは違うものです。遠視は網膜の後方に像を結ぶもので、老視は老化現象により水晶体が弾性力を失い調節にて厚くなることができず近くの物にピントが合わなくなったものです。もともと近視の方は近くにピントが合いやすく水晶体が厚くならなくても近くが見え易いので、遠視や正視の方よりも老視になるのが遅くなります。

治療:近見用のメガネ(老眼鏡)

近視の方でも遠くにきちんと合わせたメガネやコンタクトレンズを使用していると正視の状態となっているため近くが見えづらくなります。この場合は度数を落としたメガネやコンタクトレンズが必要です。

調節緊張

遠くを見たときにも近くを見つめたときの毛様体筋の緊張がとれずに固まって、遠方がぼやけて見えることです。子供さんの場合には調節力が強すぎてこの状態になることがあります。

治療

本当の近視であれば効果はありませんが、調節麻痺剤の目薬を使用したり、その他、調節筋の緊張をほぐす様々な工夫で視力を回復することが可能です。

メガネやコンタクトレンズが必要なのかを見極めるためには眼科での他覚的屈折検査が必要です。特に子供の場合は調節力が強いので、精密な屈折検査をして調節緊張を否定する必要があります。

屈折検査
屈折検査

斜視・弱視

斜視とは両眼の視線が同じ目標に正しく向かない状態です。このため片眼だけ違う目標を見つめているように感じられます。
斜視には、ずれている方向により、内斜視、外斜視、上下斜視があります。 大人になってからの斜視は頭蓋内の病気や糖尿病を疑い、全身検査をしてその原因治療が先決ですが、子供の場合は視力が弱くなったり、 両眼で見れないために遠近感や立体感が育たなくなってしまうことがあります。
幼少時に見られる内斜視は遠視によることが多く眼鏡装用で正常な眼位になることが多いですが、乳児のころから角度の大きい内斜視(先天性内斜視)や外斜視、上下斜視などは手術治療が必要となることがあります。

治療

大人の斜視は先ず器質的な原因を探し、その原因の治療をします。それが治ったあとでも斜視が残って不自由な場合は斜視手術をします。
子供の場合は大切な視機能の発達が心配されますので、発育時期のうちにメガネで治るものはメガネを装用させ、斜視のせいで弱視になりそうな場合は発育期のうちに斜視手術をします。
手術によって眼位が矯正されても視力が悪かったり両眼視ができなかったりした場合はメガネや視能矯正訓練が必要になります。
当院ではお子さんでも検査可能な両眼視機能検査を準備しております。

弱視

幼少の時期に正しく物を見ることができないと、目の機能が正常に発達せず、視力も不良です。これを弱視といいます。この原因として多いのが強度の遠視や乱視、斜視です。
斜視があると両目の視線がずれていて両眼視できないため、ものが二つに見えます。ものが二つに見えるとこどもは、斜視になっている目を使わないようになり、使わないほうの目が弱視になります(斜視弱視)。
強い遠視や乱視のこどもは近くを見るときも遠くを見るときも目の奥に写る像はぼやけており、ピンボケ写真の様な像をいつも見ていることになるので、視力の発達が悪くなります。とくに片目だけに強い遠視や乱視があると弱視になりやすくなります(不同視弱視)。近視ではよほど強くないかぎり、遠くのものは見にくくても近くのものはっきり見えますので、視力の発達にはあまり影響しません。
先天性の眼瞼下垂や幼少時の眼帯などは、視力発達を妨げる要因になり、弱視になる可能性があるので(形態覚遮断弱視)高度な眼瞼下垂は手術的治療の対象となりますし、お子さんへの長期間の眼帯はさけなければなりません。

治療

弱視は発見が早ければ眼鏡による矯正、視能訓練、手術(手術適応の斜視や眼瞼下垂等)などで回復させることも可能です。 なによりも早めに眼科受診をしましょう。

小児視力検査
小児視力検査

渇き目(ドライアイ)と涙目(流涙)

ドライアイ

目が疲れやすい、あるいは何となく目に不快感を感じるという方や、テレビやパソコンで目の不快感がある方が増えています。原因として注目されているのが目の乾き=ドライアイです。ドライアイとは涙の量が不足したり、涙の成分が変化して質が悪くなることによって涙のバリアとしての働きが弱くなり目の表面にに障害が生じる状態をいいます。目が乾く、目がかすむ、目が重たい、目が痛い、充血する、瞬きが多いといった症状が出ます。

治療

定期的な点眼で、症状の改善を促します。近年は涙の分泌や質の改善が見込まれる点眼薬としてジクアホソルナトリウム(ジクアス)やレパミピド(ムコスタUD)が開発されています。
当院では点眼のみで症状が改善しない方には固体シリコンプラグや液体コラーゲンプラグを用いた治療を行っております。また難治症例には手術での涙点閉鎖を行っております。

流涙・鼻涙管閉鎖(狭窄)

涙は普段でていないように見えますが、そうではありません。目の表面が乾かないように涙は常にたくさん作られていています。上まぶたの端にある涙腺で作られた涙は、目の表面に涙の膜を作り、また汚れなどを洗浄して目頭にある涙点から涙小管を通って涙嚢に入り、さらに鼻涙管を通って鼻に抜けます。この涙道のどこかが細くなったり、詰まったりすると、涙が目からあふれてしまいます。

治療

鼻涙管へ涙道内視鏡、極細の器具(ブジ-)を挿入して閉塞部・狭窄部を確認し拡張します。
通水が維持できない場合当院では上下の涙点から鼻涙管を通して鼻まで細いチューブを入れるシリコンチューブ留置術を行います。 症状が強く上記で軽快しない場合は、鼻の奥へ涙の通り道を作る手術(涙嚢鼻腔吻合術)が必要となります。

先天性鼻涙管閉塞

出生後より涙が多く、生後2~3週で目やにを出す乳児の病気です。鼻涙管の鼻への出口がまだ開放していないため涙があふれて、やがて細菌感染がおこり膿がでてきます。他科にて結膜炎として治療されていることが多く、赤ちゃんのなかなか治らない結膜炎、とくに片方の目だけの場合は、眼科を受診されたほうが良いでしょう。

治療

洗浄することでほとんどの場合自然開放するので改善しますが、極細の器具(ブジ-)にて鼻涙管を通すことが根治となります。

通水検査
通水検査